実演鑑賞
満足度★★★
未見の団体、初めて行った会場…期待と興味を持って観劇した。公演は「物語」と「パフォーマンス」で構成しているが、その融合性が感じられなかったのが残念。表層的な観せ方には拘りを感じるが、物語で描こうとしている内容と パフォーマンスが どう関連しているのかが分からない。
公演は同調性を意識しているようで、それは登場人物の名前や衣装等に観てとれる。しかし 繰り返しになるが、物語とパフォーマンスは必ずしも同調しているとは思えない。
パフォーマンスが何を表現していたのか、それを解き明かす鍵が 当日パンフに記されていた。
物語は、時事ネタかと思える新興宗教、その教えに従い家族を護っていると思っている母、家庭内を顧みず社会(外)にばかり関心を持つ父、そんな両親から自立を…。バラバラになるのではなく、親の子離れと 子の自立(巣立ち)を描いている。劇中の台詞にある「徐々に、すこしづつ、段々と」は物語の展開そのものを表している。それでも自立を表明する子供たちの行動は唐突感があった。もう少し丁寧に描いていれば、もっと面白くなるだろう。
(上演時間1時間) 22.12.6追記