温暖化の秋 -hot autumn- 公演情報 KAAT神奈川芸術劇場「温暖化の秋 -hot autumn-」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    前作の「ワクチンの夜」ではがっつり、ワクチンが噛んでいたが、今作の温暖化は会話中に一度出て来るのみ。屋外が舞台なので日が傾いて「寒くなったからもう行こう」的な台詞は何度か出て来たが、概して温暖になった秋なればこその話、といった程度のタイトル。
    初めて観た城山羊の会舞台には嫌悪しかなかったのだが、無理矢理感がその理由だった記憶。話を下世話な方へ、乾いた笑いを誘う方へ誘導したい狙いを理解する事は城山羊観劇には肝要だが、要所でのリアルさも等しく肝要で、行為を必然化するキャラクター構築をやる役者の技量も大事な要素になる。といった印象は今も変わりない。
    今回はシソンヌじろうと(終演後気づいた)趣里の出演のせいか、チケットは早い内に残少、辛うじて観劇可能日に取れた。
    その趣里と若い優モテ男のカップルが冒頭登場し、彼女の変キャラがリアルに巧みに造形され、彼女と婚約している彼が若干引き摺られ気味ながら変カップルの微妙なバランスを醸す。ピンポイント的に狙った図を具体化する脚本の巧さも。岩谷、岡部の常連コンビに、岩谷の連れ、じろうとその連れが絡み、七名それぞれ笑いどころがあるが皆、ある人間心理の漏れ出す様を切り取り、読めるベタなあるあると意表を突いたあるあるの繰り出し方が絶妙である。
    救いが無いようで有るような、無いようで有るような。

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    2022/11/29 09:00

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