クランク・イン! 公演情報 森崎事務所M&Oplays「クランク・イン!」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    ゴダールの『軽蔑』を思わせる雰囲気。全編秋山菜津子さんの独壇場。彼女の羽田ゆずるという役名は羽生結弦を連想せずにはいられない(何の関係もないが)。秋山菜津子さんの独り芝居でも成立したであろう世界。彼女の静かなる狂気が美しく奏でられ観客はその世界に浸されていく。
    『プラトーン』で有名なサミュエル・バーバー作曲の『弦楽のためのアダージョ』に似た曲が流れ、厭世的な空気を醸成。
    香り高き素材だけを並べ、観客の想像力を刺激していく作劇。調理は頭の中で個々に為されなければならない。

    主演女優の事故死によって撮影が中止された映画。相手役の秋山菜津子さんを主演に脚本を弄り直し、後はクランク・インを待つばかり。監督(眞島秀和氏)はもてもてで家庭を持ちながらも次々に女優に手を出す女にだらしない昭和型。秋山菜津子さんがくどくど脚本にクレームを付ける為、一向に撮影は始まらない。暇を持て余した女優やマネージャー達はペンションのような宿舎で愚痴を零し噂話を立てる。そんな中、大部屋女優の吉高由里子さんがふらりと顔を見せる。

    ネタバレBOX

    鈴木清順的な話かと思ったら、そうでもない。類型的な撮影所話なのは勿体無い。石橋穂乃香さんに多大に期待していたのだが、あんまり上手くいっていない。始めはスタッフなのか女優なのかよく分からなかった。吉高由里子さんや富山えり子さんを見下したスタンスの方が判り易い。

    全て秋山菜津子さんの妄想だった位が丁度いい。
    吉高由里子さんが捲し立てると、坂下千里子に似ている。

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    2022/10/09 17:27

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