満足度★★★
感心した点も多かった
「源氏物語」をどうやるんだろうと想像も
つかなかったのですが「宇治十帖」を持って
きたんですね。「源氏」でもここは独立した
いわば番外編なので、小品の題材としては
ふさわしいかもしれません。
また、原作の源氏ファンとしてはちょっとした
プレゼントです。「宇治十帖」の舞台化は。
観る前に「古典のくだらないところ」という表現が
引っかかってたんですね。つまり、「所詮この程度の
話じゃん」という姿勢で劇化されると悲しいなぁと
思って。ネット検索すると、「宇治十帖」について
若い人だと思うが、若者言葉でかなり適当な解説を
つけて茶化している文章もあった。この芝居もそれに近い
部分もあったが、演劇だけに感心する場面もあったのは救い。
「三顧の礼シリーズ」の他の作品を観ていないので、
企画の全体像をとらえて書けないのは残念です。
古典へのアプローチについてはこの作品に限って
の感想を書かせていただくことをご了承ください。
2009/12/15 14:13
なるほど、とても参考になりました。さすが、お詳しい。
こういった古典を題材にした芝居は、とてもリスクが大きいものです。そこに打って出た意欲は私も買いますね。
西洋でいうなら、シェークスピアとかイプセンとかを思いきった再構成とオリジナリティーで作り替えるようなものでしょうか? 私は、そういったものも、できるだけ観るようにしています。もちろん、その手法は様々ですが。