何を見せたいのだろう?
何もかも中途半端な印象でした。
本谷有希子程、突き抜けてもいないし、ブラックユーモアに徹するのとも違うし、人間の性をデフォルメ仕切れてもいなくて、かと言って、一部コアなファン向きサービスに徹している風でもなさそう。
どこにでもこういう人いるねとか、あー、こういうケースありそうとか、少しでも、共感できる何かを求めて観ていたけれど、不発に終わり、笑い倒せる程のインパクトもないので、結局この芝居で何を見せたいのか、制作側の目論見が図りかねる舞台でした。
狭い空間を三箇所に分けて見せる工夫と、BGM のセンスには、感心しました。
それに、生理的に不愉快になる演技をする役者さんが皆無だったのも、ありがたかったです。
お名前はわかりませんが、二面性をうまく演じられた役者さんの演技、なかなか秀逸でした。