暗闇シークエンス 公演情報 赤堤ビンケ「暗闇シークエンス」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    リアルタイムの会話劇
    交通事故で急死した大学生のアパートに彼の実家にはないという遺影用の写真を探すために所属していたテニスサークルの仲間が集まり…という物語、装置を目にした途端に「なるほどやっぱり!」みたいな。
    鈴木優之が演出したLE-TUBOの『fermata』同様、異様なほど(笑)細部に凝って創り上げた散らかし放題な男子学生の部屋で繰り広げられる、流星雨も降るという一夜(未明)のリアルタイムの会話劇。
    いや、時間だけがリアルなのではなく、「あ~いるいる、そんなヤツ」な人物設定や彼らが交わす会話もリアルだし、暗黙の了解で故人が付き合っていた相手は呼ばないことにしていながらもそれに気付いていないヤツが連絡してしまっていたり、なんて設定もいかにもありそう。
    そうこうしての終盤、故人の父が訪れ、息子についてサークル仲間たちに語るシーンではその胸中を察してホロリ。
    また、それによって友人の死をやっと実感する仲間たちとか、映画サークルから返送された写真の入ったピンク色の箱の在り処とか、一気に収束してエンディングに向かうのが鮮やかで、その中で「カノジョ欲しい」発言をしていた男子が理想の相手(?)を見つけることによってちょっぴり笑わせ、女子たちの思いやり(+α:パチンコで狙うのも含む)で余韻を残して締めくくるのも上手い。
    ということで、満足度は高かったが、10分ほど開演が押しながらもそのことについて一言も触れなかったので☆1つ減点
    なお、友人の死によって集まる仲間たち、ということで行定勲監督の『ひまわり』(00年)も連想。

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    2009/11/19 23:32

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