満足度★
スパイに見えない。シンプルな言葉の交換は、見えないものをいかに妄想させるかが作品の出来を左右する。平田オリザさんの戯曲は、演者にとってそう容易くはない。それにしてもキャリアのある俳優陣が、あれだけ読めていないのは残酷なことだ。たとえばサイレント部分が毎回、その一瞬前と繋がっていないので、事前に演出されているのが伝わり興ざめしてしまう。初歩的な欠陥と言わざるを得ない。役作りもしかり。そもそもスパイに見えない。軽さがあってもよいが、それは裏打ちされたものだ。観客としてなんとかその世界に入ろうと試みたが、雑な空間に諦めた。1時間の辛抱だ。
ネタバレBOX
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2009/11/16 00:35
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