忘れられない作品です
えーっ、もう5年前になるんですか。この公演しか観てないんだけど、
いまも忘れられないので、今回お気に入りに登録するにあたり、
観てないファンのために当時の思い出話として書きこんでみました。
シンデレラを下敷きにしてるナンセンスコメディなんですが、いやもうヒドイのなんのって。芝居を観に行ったというより、お楽しみパーティーに潜入したというのかな。よく開かれてるタカラジェンヌのお茶会の余興みたいな雰囲気だった。
会場はいまもある池袋のレストランなんですけどね。狭い中、お客がひしめいてました。
池田さんがノンノボーイみたいにきゃしゃでひ弱な男シンデレラでさんざんいじめられるんだけど観ていて劇と言うほどちゃんとしてないので、何がいいたいのかよくわからない芝居だった(笑)。女優陣の大胆なコスチュームはやんやの喝采をあびてた。剣戟シーンがね、ストローで戦うんですから。愕然としました。お手洗いが女優陣の着替え室兼スタンバイ場所になってた。公演全体がネタみたいでした。
でもね、いまでも鮮やかに覚えてるのは、カーテンの陰から太田さんの国王が登場したこと(レストランのカーテンの陰だから爆笑です)。
X-JAPANの曲に乗って、第一声が「いやー、感動したー!」って。
小泉首相風のモノマネで。まるでTHEニュース・ペーパーの松下アキラ。
で、退場のひとことが「自己責任!」と言って無責任に逃げてしまう。
すごく印象的でした。面白い役者ダナーって。
芝居全体としてはヒドイナと思ったけど、「略称ギリンギ」の2人には好感を持ちました。
当時活劇工房に所属してたおらんだ氏が「おらんだ王子」で客演してたんだけど、終演後こんな話をしてた。「いや、会場に着いたらさ、いきなり出てくださいと言われてさ、えー、オレ出てないよ、と言ったんだけど、もうプログラムに書いてありますと言われて。おらんだ王子だって。で、おらんださんのまんまでいいですからって」。それを聞いて何だ、こりゃって思いました(笑)。
その後、DMがまったく送られてこないし、一時HPも休止してたみたいで、
公演を観てなかったんです。
久々懐かしくて、太田氏がアロッタファジャイナの「ルドンの黙示録」に客演
したとき、観に行ったほどです。
もうひとつ忘れられないエピソードがあって、当日、主催者側からちゃんとした席が設けられないかもしれないから座布団類を持ってきてくれという指示があり、持っていったのですが連れが忘れてきてしまったんです。
で、池田さんの携帯に連絡して翌日店に取りに行ったんですが、雨が降ったこともあり、汚れるといけないからってビニールできちんと包装してくれてた。
細やかな心遣いに好感が持てましたね。芝居はアバウトな感じだったけど(笑)。近いうち、また公演を観に行きたいと思っています。