T Crossroad 短編戯曲祭<花鳥風月>夏 公演情報 ティーファクトリー「T Crossroad 短編戯曲祭<花鳥風月>夏」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    昨年初頭吉祥寺シアターで大々的に開催されていた短編戯曲祭は1プログラムだけ覗く事ができたが、多彩な戯曲と舞台はしっかりと作られており、コロナの1年を経て生み出した凝縮した何かに思えた(劇場の空気感も暗鬱な世情を投影して今と少し違ったのだろう)。さて、TFactoryのホームの感のある雑遊(ただし昔の地下劇場とは別物になってしまった)に場所を移し、春に1つ、今回の夏に1つ、足を運んたが、随分簡素になった。劇場の方は素舞台の黒い床に蓄光テープが貼られた粗末さは、以前せんがわ劇場で観た「厳しい」舞台が思い出された。照明でフォローできないのか、とか考えてしまった。中身が厳しいと舞台もみすぼらしく見えるのか、それとも使い方の問題か・・等。
    戯曲が「悪い」とは言わないが、春はまだ川村氏の戯曲の一部粗読みを混ぜて3作あって1時間少々、しかし今回は20分程の抽象的な言葉が並んだ戯曲が2本、終演して時計を見たら45分だった。芝居は「長さ」ではないが一般論としては短ければ短いなりの内容だ。20分やそこらで言いたい事が「言い切れる」訳はなく。ダイアローグと違いモノローグは一人称で完結できる。近しい主体が対立でなく同意しつつ言葉を紡ぐのも同様。演劇では言葉の行方も観たいが人物の「反応」も見たい。私が観た回がそうだったのかも知れぬが、自分には物足りなかった。
    若手劇作家志望を励ますスタンスででも見れば良いのか、どうなのか・・この短編集の位置づけが実はよく判っていなかった。コロナ禍下での演劇人の内的叫びを開陳するTFactory広場、な風に勝手に理解していたが、企画としても作品自体もヒントが少なすぎる。

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    2022/09/01 02:10

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