実演鑑賞
満足度★★★★★
「ナイゲン」は登場人物13人、その全員が主人公。
長所、短所 色んな側面を持ち合わせた生徒“全員”が舞台上を生きていなければ全て台無しになってしまう作品。
難問だけれど、乗り越えれば超絶面白くなる作品。
コロナ禍を乗り越え、その難問にもキッチリ答えを出した「R04年新宿版」は凄く頼もしくて力強かった!
実際は催し物がひとつ無くなったところで文化祭には悲しいほど影響がない。
だけれどここに集まったのは皆クラスの意志を背負った身、そんな軽いもんじゃぁない。
学校サイドの一方的な押し付け感も気になるし…これはもう嵐の予感。
観終わった後に残るのは、最後まで会議をやり遂げた燃え尽き感と、清々しい充実感。
これは舞台上の役者さん達であり劇中を生きた生徒さん達の感情なのだろうけれど、
同じ空間に身を置いてその一部始終を見守っていた観客としても, 着地点の見えないジェットコースターみたく君達と思いを共有していたんだよ って言いたい感じ。
強烈な「青春」の1ページ。
もうあんな時間は戻ってこないという一抹の寂しさ。
誰もがそれをまた追い求めて「ナイゲン」はずっと生まれ変わっていくのかもしれない。