「おねがい放課後 (志賀ちゃんセブンティーン)」(タイトルと設定年齢が変わりました) 公演情報 ハイバイ「「おねがい放課後 (志賀ちゃんセブンティーン)」(タイトルと設定年齢が変わりました)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    爆笑しながら悲しくて落涙
     大学生だけど体はおじさんの志賀くん(志賀廣太郎)を主人公に、誰もが経験したであろう青春の甘酸っぱさ、こっ恥ずかしさを、正視していられないほどせつなく、リアルに暴いてくれます。爆笑、失笑に悲しみの涙が混じってしまう、めちゃくちゃ刺激的な体験でした。エッチなシーンはちょい大人向けですが(笑)、多くの方に見ていただきたい作品です。


     ハイバイお馴染みの演劇のお稽古シーンや劇中劇の構造も見事でした。演劇という嘘の中のそのまた嘘の中・・・という入れ子構造になった舞台を眺めながら、自分自身の「嘘」も改めて見つめ直すことができました。役者さんは狙いを定めた自然な演技をされており、その技量としたたかさに唸ります。


     にやにやとうすら笑いや親しみを込めた表情を浮かべて、なるべく人間関係に波風を立てないようコミュニケーションをしていても、突然むき出しの本音が体全体から出てきて、誰かに鋭く刺さってしまう瞬間があります。たとえば一見静かそうな対話がそんな風にうねって、燃えて、ものすごい緊張感に支配される瞬間が、この「おねがい放課後」にはいっぱいありました。
     いったい本音って出すべきなのか、出すべきじゃないなら嘘をつけばいいのか、そもそも会話って何を伝えて何を伝えていないのか・・・。私たちの「嘘」と「本当」について、いっぱい考えました。私の結論は、嘘も本当も全部本当ってことで、感じたままでいいのかな、と。それしかないかな、と。


     売切れステージ続出中ですのでご予約はお早めに。初日は当日券が出そうな感じでした。追加公演決定⇒6月1日(金)15時~の回

    ネタバレBOX

     ※品川幸雄(古館寛治)という人物のモデルは岩井さんの大学時代の演劇の先生だそうです。岩井さんのお父様のことも反映されているとか(初日終演後のトークより)。

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    2007/05/25 15:11

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