実演鑑賞
満足度★★★★★
下北沢で父親捜しをしている噂の4人異母姉妹。
元々他人同然だったのに同じ目的の為、ひとつ屋根の下。
観進めて行くほどに彼女達ひとりひとり、枝葉が伸びていくように個性が見え始め、その伸びた枝葉がお互いこすり合って波紋を生み出していく感じがとても面白い。
その中にもう1人、波及効果抜群の男枝葉も参入するのだけれど、そこはネタバレ自粛。
そんな彼女達に目を付けたのが映像制作会社。
人物描写のみならず職場モノとしてもかなり面白い。
個人的にフジテレビの『ザ・ノンフィクション』というドキュメンタリー番組が好きで、こんな生々しい映像を一体どうやって…という好奇心が、まるで見てきたかの様な描写で満たされていきます(笑)
ドキュメンタリーってホントこんな感じもアリだろうなぁというリアルから、後半は彼等彼女等全員がもつれ合ってできていく特有の流れ、ちょっと怖いとも、滑稽とも取れる流れへと突き進んでいくのでした。
20周年、凄くスマートに成熟している印象の劇団フルタ丸さんですが、フルタ氏ご本人の挨拶文には、「どう考えても不格好な20年」と書かれていました。
であれば、不格好だからこそ滲み出てくる絶妙な旨味っていう事なのかと思えてきます。
コロナ禍(まだ終わってはいませんが)を乗り越えての20周年おめでとうございます。