S高原から 公演情報 南河内万歳一座「S高原から」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    成り立って・・・、深い
    劇場に入った瞬間には、
    舞台装置を観て
    演目を間違えたかと思ったほど。

    しかし、終わってみれば
    南河内漫才一座風の「S高原から」に、
    しっかりと浸潤されておりました。

    役者の力にもあらためて瞠目・・・。

    ネタバレBOX

    テイストは本当に関西・・・。
    当然静かな演劇という雰囲気ではありません。

    むしろXX新喜劇を観ているようにも思えて。

    でも、それが表層だけの笑いに収束するような舞台には
    終わらないのです。

    サナトリウムの中のどこか麻痺したような時間の流れが、
    透明感ではなくはっきりとした色を持って伝わってきます。

    医者や看護士のええかげんな雰囲気に笑っているうちに
    戯曲のコアの部分にしっかりと心を捕まれている。

    時間の冗長でなく単調が伝わってきます。
    静かに訪れる死を見つめる感覚の乖離に息を呑む。

    役者達のお芝居がしっかりと作りこまれていて、
    あまり静かとはいえない演劇の色に負けない
    奥行きが生まれていくのがすごい・・・。

    ただ、淡々と沈むように切ないのではなく、
    笑って過ぎる時間にメリハリがあって
    その上でせつないのです。

    しっかりと戯曲の世界に浸潤されて
    違和感がないのが違和感というか・・・。

    なにかこのテイストにはまりこんでしまいました。

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    2009/09/09 17:26

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