三月の5日間 公演情報 チェルフィッチュ「三月の5日間」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    まいったなこりゃ
    予備知識なしで観るとかなりの衝撃を受けます。
    それもアッパーカットみたいにフィニッシュブロー級のじゃなくてボディーブロー的な鈍い感じの奴。
    後から効いてくる奴。
    いわゆる熱い演劇しか知らない人はそのクールさに唖然となりそう。

    ネタバレBOX

    役者が直接、観客に語りかけるところから始まるんです。
    それもあくまで普通~の声量で。
    大した抑揚もつけず、理路整然というわけでもなく、ただ、普通に。
    例えるならそのへんのファミレスで聞こえてくるようなノリ。
    ファミレスどころか、ちょっと人が多いところに行けばどこからでも聞こえてくるノリ。
    なんなら、自分の友達と会話するようなノリ。
    そんなノリが全編を包み込んでいるわけです。
    それが完全に台本通り、っていうのが凄い。
    そしてきちんと(?)話が観客に伝わるように作られているのがまた凄い。


    あらゆる方法論のスキマを付いた、微妙~なものを抽出・表現するバランス感覚にただひたすら感動しました。


    この舞台、「反戦」というテーマがあったみたいですが、それ自体はストーリーに深く係わっていたりはせず、そのへんの主張だ何だを期待していた人にとっては肩透かしに思えるかもしれません。


    どちらかというと、肩透かしをくらうような(劇中で語られた「デモの前の方の」)人や逆に何の関心も無かった(同じく「デモの後ろの方の」)人にその事実を確認してもらう程度の狙いに留めておいたのかなと、ボク個人は捉えました。

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    2007/05/09 01:55

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