グリーン・マーダー・ケース×ビショップ・マーダー・ケース 公演情報 Mo’xtra Produce「グリーン・マーダー・ケース×ビショップ・マーダー・ケース」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    『グリーン・マーダー・ケース』

    滅茶苦茶面白い。ミステリー好きなら必見。何か内容は全く関係ないのだが、ファミコンの『ミシシッピー殺人事件』とかをやっていた頃の気分に。どっかり腰を据えて面白いミステリーを腹一杯味わえる。
    舞台美術の片平圭衣子さんと衣裳の鶴岡寛恵さんを称えたい。センス抜群、女性支持率100%。ピチカート・ファイヴの小西康陽全盛期を思わせるPARCO調オシャレの極致。全ての役者の衣装に必ずグリーンのアクセント。成程、スタイリッシュとはこういうことか。ウォーレン・ベイティの『ディック・トレイシー』なんかを思い出すレトロでカラフルなステージ。

    1926年ニューヨーク、犯人の死によって終わった『グリーン家連続殺人事件』。その屋敷に居合わせた刑事(鍛治本大樹氏)は頭に弾丸をかすめて入院。その後遺症で事件に関する記憶の殆どを失っていた。退院した彼を心理カウンセラー(毛利悟巳〈さとみ〉さん)が治療に当たり、そこで本当は何が起こったのか、失くした記憶を取り戻していく。

    MVPは看護婦役の大澤彩未さん、最高に面白い。
    女主人役は小玉久仁子さん、豪華な配役。
    女中役の小林春世さんも見せ場タップリ。
    意地の悪い次女役の今泉舞さんは流石の助演。
    毛利悟巳さんはサトエリ似。
    名探偵ファイロ・ヴァンス(齊藤陽介氏)の独特なキャラ。
    シリアスと笑いの配分が絶妙で、全く長さを感じさせない。

    ネタバレBOX

    原作は未読なのだが、原作ファンも驚くような二重三重の仕掛けだろう。古典である『グリーン家殺人事件』を今描くとするならばこの手法が正解か。刑事が記憶を取り戻す過程と同時進行して起きる新たな殺人。事件は未だに終わっていなかったのか?

    欲を言えばラストの方がゴチャゴチャし過ぎ。何故、刑事がアダ(小口ふみかさん)の次女殺害を必死に止めたのかがよく分からなかった。刑事の目的、心理カウンセラーの目的、アダの目的が三重に連なっている。

    0

    2022/05/15 09:39

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大