満足度★★★★
「家族のカタチ」を多面的に提示
若干類型的な部分もありつつ、複数の家族を同時併行的に描き、悲劇や軟着陸など様々な「家族のカタチ」を多面的に提示して観応えアリ。
また、序盤において直前の場の登場人物のうちの1人が次の場にも出てくる「しりとり」のような展開にすることで、各人物の相関関係を示すのはクレバー。その部分を観ているだけでアタマの中に「人物相関図」が描かれ、その後も脳内の相関図は補完されて行くシカケ。
さらにクライマックスで和郎の金沢時代の「真実」を3つの時空をクロスさせた証言によって浮き彫りにするのも極めて演劇的で好み。
ただ、音楽で泣かせようとするのはズルい?(笑)…ってか、序盤から「音楽の使い方がちょっと映画っぽいな」という気はしており、「観たい!」コメントに「園子温監督の『紀子食卓』的なものを勝手に漠然とイメージ」と書いたのはある意味アタリ、みたいな…(笑)
ところで、「美緒が美和にもっとキチンと説明しておけば…」なんて言うのはヤボ?(笑)(ま、ここんトコは軟着陸するからイイのだけれど)