箱を持っている 公演情報 劇団あおきりみかん「箱を持っている」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    なんだかんだ言っても
    誰でも誰かに好かれたいと思っている。しかし、好かれれば好かれるほどその気持ちが持続するのだろうか?という不安にもなる。その一方で今度は自分が誰かを好きになれば成る程、嫌われたらどうしよう、という不安に襲われる。
    この物語はそんな繊細な気持ちを前提に、二人の女を軸に描いたもの。

    以下はネタばれBOXにて。

    ネタバレBOX

    みんな箱を持っている。しかし、箱とはその人物の象徴にすぎない。箱はその人の心、思い、価値観だ。

    秋野みさこは女優になりたかった。彼女は人に好かれたいと思いその努力をするが、仕事も人間関係も空回りしてしまう。見栄っ張りで傲慢さが見え隠れするなかで、「自分新聞」を作りそれをマメに知り合いに郵送するという自己主張の強いタイプに思われがちだが、実は人との係わり合いが下手でこのような手段しか取れない。

    夏川あやは「嫌われ屋」の仕事をしながら、「好きになってもらうくらいなら嫌われるほうがいいよね。」などと心にも無い事を言いながら、現況の自分の仕事を納得させる。「嫌われ屋」をしながら常に自分を可愛そうなポジションに置いて満足したり、かと思うと「とことん嫌われればあとは好かれるだけ」と本音もちらつかせ、そんな姿勢に自分で酔う。しかし、それは自分を甘やかしているに過ぎない。勝手に陶酔しその立ち居地に満足しているだけだ。

    この時点で二人はただの二つの人形だ。箱を持った人形を二つ置いただけのような空々しさがつきまとっている。
    実はこの二人、正反対の性格のようだがそうではない。本質は同じなのだと思う。
    二人とも上手く生きられないのだ。だから二人ともお互いにお互いをこだわる。気になる。二人はメビウスの帯の上にいて、裏側に廻っても結局、同じところにいる。

    そうやって、彼女たちはお互いに歩み寄った時点で気づく。同じなのだと。こうして二つの人形に心が宿り、「自分」という誰も入ることが出来ない大きな城壁は崩れる。
    「自分」の閉ざされた壁、つまり箱が崩れた瞬間に、彼女たちが持っていた箱も潰れる。つまり、彼女たちが持っていた箱は舞台の周りに積み上げられた壁なのだ。その壁(舞台いっぱいの巨大な一つの箱)の中でしか生きられなかった彼女たちは外へ飛び出す。

    ひじょうに深い物語だと感じた。しかし、何かが足りない。その何かは何か?
    解らないのだ。

    5

    2009/07/11 11:48

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  • あきら>
    以前のあおきりは、その当時までの看板女優がおりまして、その女優の演技がとっても素晴らしかったのよ。それまでは割とストレート劇でした。要するに解りやすい。
    蒲団からですね、このような世界観になったのは。
    蒲団の時も何故かすっきりしない感覚はありました。
    何処の劇団でも、自分のカラーを確立するのに必死なんでしょうね、きっとこれがあおきりのカラーになるのでしょうか?
    一観劇者としては以前の愉快なあおきりも観てみたいのですよ。

    2009/07/13 11:40

    みささん

    私は「蒲団・・」からしか観てないので、てっきりこの雰囲気があおきりの世界観かと思ってました。
    「曖昧な表現方法」「消化しきれない」・・・確かにそうですよね。

    2009/07/13 02:25

    ゆめ>
    前回のあおきりの「蒲団・・」といい、今回の「箱・・」といい、2年前までのあおきりの世界とは変革したように思いますよ。
    その変革がどう転ぶかは観客の評価によりますが、少なくとも2年前までの公演のほうが解り易かった。
    たぶん・・・足りないものとは、曖昧な表現方法かと。
    結論が見えないお芝居ほど観た後にすっきりしない。








    あきら>
    お褒め頂きまして恐縮です。(^0^)嬉しいけど!
    何故、あんな風に箱で壁を作り続けたのか・・・、これを考えていたらそんな結論に達したのです。
    はい、物足りなかったです。消化しきれないような感覚。(^^;)

    2009/07/12 09:51

    みささん

    >「自分」の閉ざされた壁、つまり箱が崩れた瞬間に、彼女たちが持っていた箱も潰れる。つまり、彼女たちが持っていた箱は舞台の周りに積み上げられた壁なのだ。その壁(舞台いっぱいの巨大な一つの箱)の中でしか生きられなかった彼女たちは外へ飛び出す。

    なるほど! とてもわかりやすい説明です。

    >しかし、何かが足りない。

    これもなんとなく同感できます。

    2009/07/12 03:36

    観てきたんだね^ω^

    他の方々のレビューも全て読んだけど、この舞台が投げかけているメッセージを、観る者それぞれ、微妙に違ったニュアンスで捉えている

    感想が人それぞれなのは当然だけど、「何を訴えかけているのか」という骨格の捉え方までも、観る者によってバラバラっていうのが面白いね

    自身の喜怒哀楽、その時々の感情の在り処によって、またもう一度、別の機会に観たとしたら、全く別の捉え方になるかもしれないな、って思うよ

    きっと、これこそが、鹿目、あおきりの魅力なんだろうね(*・∀-)☆


    何かが足りない?

    多分、手嶋仁美の出番が少なかったからだ…ってのが、手嶋贔屓の、オレの思い込みです(^m^ )

    2009/07/11 23:27

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