舞台『千と千尋の神隠し』【5月17日~19日12時、22日12時、25日12時、6月25日~7月3日の公演中止】 公演情報 東宝「舞台『千と千尋の神隠し』【5月17日~19日12時、22日12時、25日12時、6月25日~7月3日の公演中止】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    映画のファンタジーを、アナログの人力総動員で舞台に見事に再現していた。目を楽しませる満足の3時間(休憩込み)。能舞台をヒントにした橋掛かり付きの回り舞台が、4面をそれぞれ違った場面に衣替えしながら場面転換をスムーズに。妖怪変化の動きはワークショップで試行錯誤したらしい。工夫が見られたのはいろいろあるが、釜爺の6本手、湯婆婆のド怒り顔、三つの頭の頭(かしら=五十嵐結也が半裸で熱演)、龍のハク、巨大化するカオナシ、鳥やネズミのパペットなど。銭婆のもとへ行く水の上を走る列車シーンは、スクリーンの水辺の映像を使って、油屋とは異なる静かな雰囲気を一瞬で創っていた。

    映画通りといえば、冒頭、ハクに手を引かれて走る千尋の、上向きに折った手を振りながらのポーズは、「そういえば」と懐かしかった。
    カオナシは有名ダンサーの配役で、油屋の中に忍び込むシーンや、水底を泳いで千尋についていくシーン、くねくねしつつキリッとした独特の動きが印象に残った。

    宮崎駿映画の中でも、メッセージ性の低い、つかみどころのない作品。舞台を見ながら「鶴の恩返し」の鶴がハクに変わったような、民話的テイストを感じた。千尋が過去を思い出し、ハクが名前を取り戻す場面は素直に心が動いた。リフティングしながら空中(水中)場面をつくっていた。もちろん全編には拝金主義批判、自然破壊の文明批判もちらちらみえる。

    ネタバレBOX

    とにかく金と労力がかかっている。ただ、映画と基本同じなので、映画を見れば舞台をわざわざ見なくてもいいのかな。

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    2022/03/22 10:15

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