有馬の家のじごろう 公演情報 BOTTOM-9「有馬の家のじごろう」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    レベル高っ!(@@!)
    すんごくびっくり!初見の劇団だったから知らなかったとはいえ・・。
    当時の重厚な舞台セット(こんな家に住みたいなぁ・・)といい、障子を開け放った外に舞い振る細雪の風景。かと思えば季節は変わってはらはらと桜吹雪が舞うシーン。月見酒の情景。演出が美しい。
    よくよく見ると桜の舞い方がくるくるとちっさく回転して舞い落ちてくる。その落ち方がなんとも可愛らしいので、花びらを見ると歌舞伎で使われる花吹雪で、そのまんま桜の形をしている。こんなところにも凝った演出で、流石。
    そんなだから、衣装、徳利、花瓶など小道具も凝ってる。

    視覚でも満たされ、物語でも満足、演技力も唸るほどで誰一人として大根役者が居ない!素晴らしい舞台。
    2時間20分の舞台があっというまに終わった。という見事な芝居!
    そのまま、映画になりそうな完璧な舞台でした。

    以下はネタばれBOXにて。。

    ネタバレBOX



    じごろうとは『田舎者』を意味する方言です。

    有馬家の子孫・新三郎は有馬酒造社長として登場するが彼の祖父から聞いた話として物語を追っていく。

    九州田舎町で仕出し屋『有馬亭』を営む有馬家には、父母と4人の姉兄弟がおりました。同じく兄弟のようにして育った飯山家の藤太とちよ。
    そこへ松山信吾という二等警部が訪れたことで、静かだった有馬家にも変革があった。それは、東京の様子や大日本帝国陸軍(官軍)と旧薩摩藩士の話を聞いた藤太と有馬信吾(三男)は熊本へ行く事に。同じく長男の有馬新一郎も「生きる道は自分で決める。初めから向き不向きに囚われていたらどーにもならん。」と家を出る。じごろうと呼ばれていた彼らにも夢と志を持つが故に時代に巻き込まれていく。
    有馬家の留守を守る女4人と家長・新五郎と次男・伸次。
    新五郎が作った酒が仕出し屋『有馬亭』に訪れた人たちに振舞われ、また、新五郎自信もよく酒を飲む。息子たちを見送った新五郎の寂しさとそれを支える伸治と家族の姿が美しい。新五郎は終盤、ボケてしまうシーンもあり、新一郎と信吾が死んだ描写もあり・・。それも家族の情景のひとこまとしての演出は流石。西南戦争の翻弄された家族の物語。

    昭和19年8月19日に伸次の孫・新三郎に召集令状が届く。
    こうして有馬酒造社長としての新三郎は有馬酒を休業することになる。。


    ひじょうに素晴らしい舞台でした。
    筆舌に尽しがたい。一度ご賞味あれ!(^0^)



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    2009/07/01 12:20

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