横濱短篇ホテル 公演情報 劇団青年座「横濱短篇ホテル」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    鑑賞日2022/03/10 (木) 14:00

    座席1階

    劇作家マキノノゾミと演出家宮田慶子のコンビを「MMコンビ」と言うのだそうだ。紀伊国屋ホール総支配人だった故金子和一郎氏の言葉とのこと。「MMコンビの芝居は間違いなくおもしろい」とおっしゃっていた、とパンフレットにあった。
    自分もこの芝居を観るのは二回目だ。「間違いなく面白い」と当然、事前に分かっていて紀伊国屋ホールに足を運んだ。もう一度、初めて見た時の感動というか「ああ、来てよかった」という気持ちを味わいたい、味わえるのだと確信してみる芝居には、特別な味がある。

    物語は港にほど近い横浜の老舗ホテルを舞台に、7つの短編から構成される。もちろん、7話はそれぞれ関連している。時を追って登場人物たちの人生を描いているのであり、ホテルという不特定多数が行きかう場を舞台にしているが7つのストーリーは深くつながりあっている。
    また、1970年から2000年代まで、その時々の時代のトピックや風俗なども織り込まれ、ああ、そういう時代だったなと50代以上のお客さんは自分の人生に重ね合わせて楽しむことができる。

    この7つの物語が人々の心をつかむのは、理屈では割り切れない人間の思い、行動をある時はオブラートに包みながら、ある時はストレートに描き出しているからだろう。いつの時代も変わらぬ、老舗ホテルという味わいのある場所が醸し出す空気の中で、少なからずの偶然が招く運命のいたずらに感謝しながら、人間交差点と言うべき暖かな物語に仕上がっている。

    今や青年座の屋台骨であり、ほかの劇団への客演も多数ある野々村のんの絶妙な演技を筆頭に、この舞台の初演の時にはまだ役者をやっていなかった、今回が初舞台の若手の生きのいい姿。バランスのいい俳優たちも安定感を保って今回の再演に彩りを添えている。だから、2回目の鑑賞である自分にも、初めて見るときと同じようなドキドキ・ワクワクの気持ちがあふれてくる。

    前回、☆5つをつけたのは間違っていなかった。今回も減ずるところなし。芝居で幸せな気分になりたい人は、見て絶対に損しない舞台である。

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    2022/03/10 20:56

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