満足度★★★★
過剰な気遣い。
近未来(あるいは近過去)の大地震後の東京を描く群像劇。
残されたレストランを舞台に、様々な人間模様が交錯する。
やはり、CBHSは小栗脚本の骨太さと想像の余地が見事だ。
今回は、群像劇であり、誰が主役ということはない。
登場人物一人ひとりに上手い具合に余白を作っていたように思う。
それを柴田雄平の静謐な演出で観られなかったのは残念だ。
荒川修寺演出に難があったという訳ではないが……。
気に掛かったのは、場面転換の過剰な気遣いだ。
何もダンスの存在を否定するわけではない。過剰だと思っただけだ。
もう少し、脚本を信じてはいかがと思う。
それが無ければ文句なしだったし、逆に言えば致命的だった。