令和元年のシェイクスピア~マクベスvsハムレットマシーン~ 公演情報 虚飾集団廻天百眼「令和元年のシェイクスピア~マクベスvsハムレットマシーン~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★

    バーのカウンターの前で、台本片手の朗読劇。コスチュームが凝っていて荒れ地の三人の魔女なんてSMの女王様風味のボンデージ・ファッション。語られる物語は『マクベス』そのままで、時折『ハムレット』のオフィーリアの話題が出てくるのみ。目黒鹿鳴館のギスギスした雰囲気かと思いきや、役者もスタッフも観客陣も人柄が好く、居心地の良い優しい空間。これはまた観に来たくなる感じ。

    挟み込まれたチラシのイメージから、J・A・シーザー調の歌をヴィジュアル系にアレンジしたLIVEが展開されるんだろうと勝手なイメージを持っていたが全く違った。「いつか観に行こう」と思ってはいたが、“いつか”なんて一生訪れることはないのが真理。無理して観に行く以外に道はなし。

    ネタバレBOX

    ラスト、死を望むマクベスは『女の腹から産まれていない男』を探し求める。「どいつが俺を殺してくれるのか?」と楽しみに待つがそんな奴は誰もおらず、到頭生き延びてしまう。そこからは寺山修司風のポエトリーリーディングが始まって終劇。何か中途半端な『マクベス』朗読劇だったかな。女優が誰が誰だかさっぱり判らず、後で名前を知って驚いた。

    『マクベス』と云えば黒澤明の『蜘蛛巣城』とロマン・ポランスキーの作品が決定版で、他に何を観ても物足りない。幸せになる筈の行動がどんどん自分を不幸に追い詰めていく様。幸せとは欲望の現実化ではないことを諭す。

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    2022/01/16 15:59

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