実演鑑賞
満足度★★★★
前田主宰の「私演劇」第三弾、2017年の「クラゲ図鑑」(脚本・西村太佑)が「過去編」、2019年の「この海のそばに」(脚本・福田昭雄)が「近過去編」、そして本作が「現在編」なオモムキ。
時期的な変化に加えて関わって来る人も増えて、それはあたかも主人公の「心の開放度」があがっていくよう。そして、自分と通ずるものがある人物と出会い、そのことによって両者が救われてゆくというのが優しく温かい感じ。
さらに、自分の身上(「心情」の誤変換に非ず)が反映された(劇中の)芝居を上演しようとしている主人公、というのもまさに「今」であり、それに異を唱える人物がいることによる展開も巧み。