期待度♪♪♪♪♪
観劇できぬが<観たい>舞台なので一言(暇人じゃないのだが)。劇場中継を地上波でやってた頃にテレビ放映のあった演目で、VHSに録画して何度か観た。安っちいファンタジックなSF(カイロの紫のバラ的な)やな~と歯牙にも掛けないはずの演目を、少しは判ろうと思って何度か観たんだろう、これに乗る観客の気持ちが判った瞬間があって、しかしまあ自分がそうなる精神状態は思考停止というか疲れた時のサイダーくらいにしか・・とやはり消極評価ではありながら、俳優の熱演を媒介に芝居の心が伝わって来る感を味わったのも事実であった。若き日の上川&西川コンビが本気モードで(特に前者は既に著名であったので)演じてる姿はたとえ話が荒唐無稽で、出来過ぎで、ちょっと内向的だったり引っ込み思案で恋に恵まれぬ主人公一人のために、全員束になって尽くされて、お膳立てされて、ようやく自立できたね・・ってこれが日本人のスタンダードなわけ?というのはやっぱし偽らざる感覚であっても、何というか「認めざるを得ない」所があった、というか。
一人のために皆が尽くすことはあって良いのであるし、ドラマとして成立していたからこそ忌避すべきと思いつつ見てたんだろう、「どういうカラクリになっとるんじゃ」と。
そんな思い出の作品、という以前に劇団やファンにとっては再演を繰り返している定評ある演目について外野があれこれ口を挟むだけ野暮と誹られそうだが、まあ自分の記憶を蒸し返してみた(年と共に忘却が激しい。「生」への固執が記憶ほじりに表れておるのやも)。暇ではないのだが。