実演鑑賞
満足度★★★★
古谷実さんによるマンガが原作だが、
作・演出の時間制作、谷碧仁さんが1から作り出したのではないかと思う程、
谷さんの、時間制作さんのテイストが随所に散りばめられていた。
登場人物達の行動が、衝動的であったり唐突であったり、
時々の気分に左右される様なものが多いが、
その辺りは役達の年齢や立場を考えると納得出来るものがあるし、
そして仕方のないものだ、と納得させられるだけの状況がそこにはあった。
排他的でもあり、狭い範囲での交友関係や人間関係から、
どうしても歪な状況が生まれてくるが、それもまた人間同士の間柄であれば
当たり前の様に起こり続けている事だとも理解出来る。
ヒタヒタと忍び寄る影に観客側も徐々に飲まれる様に、
観終わった後に、心の中に黒いシミが広がる様なそんな不気味さが残りました。
ただし万人ウケはしないし、観る人も選ばれる作品だな、とも思いました。