廻る礎 公演情報 JACROW「廻る礎」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    面白い!
    戦後の総理大臣として必ずと言っていいほど名前が出てくる「吉田茂」が主人公。JACROWらしく骨太作品だが、進行役が吉田の三女、麻生和子が実に生き生きと そして朗らかに語る口調が心地良く観(魅)せる。出来事はノンフィクションであるが演劇という虚構の中に上手く取り込んで、日本の戦後史であり政治劇を観るようだ。しかし描かれている問題…「憲法護持」か「憲法改正」は過去のこのではなく、現代に続く課題として観客に鋭く問いかける。そこに本公演の真骨頂をみる。
    もちろん登場人物は知った名の政治家ばかりで、改めてその関係性を知ることができ興味深かった。また吉田といえば「バカヤロー解散」で有名だが、口癖であろうか随所にその台詞が発せられる。「バカヤロー」は”紳士”な言葉ではないが、何故かその裏には”真摯”が隠されているようで、人柄が察せられる不思議な感覚。
    少しネタバレになるが、”棒”を持った(暴力を伴う)喧嘩は法度だが、議論という希”望”は歓迎といった度量の深さで物語の核心に切り込む。これが今の政治家にも…と思ってしまうのは自分だろうか。
    タイトルは「日本国憲法」と「演出」の両方に掛けた妙あるもの、上手いなぁ。
    (上演時間2時間10分 途中休憩なし) 後日追記

    0

    2021/11/05 17:28

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大