実演鑑賞
満足度★★★★★
昭和24年の休業中の銭湯が舞台。未だ戦地から帰ってこない孫を待つ主人(小野武彦)と幼馴染の2人(高橋長英、村井國夫)、そこに飛び込んできた母と娘(賀来千香子、大手忍)の5人が織り成す泣き笑いの1か月ほどの物語。定番の展開で驚くようなことは何もないが皆さんの珠玉の芸にすっかり引き込まれてしまった。小野さんの実直な姿、高橋さんのボケ老人ぶり、村井さんのちょい悪のダンディーさはさすがだ。賀来さんのわざとらしい演技(失礼!)もこの状況にはぴったりだ。大手さんの浮き気味の張り切りぶり、賀来さんとのぎこちないやりとりも最後にはああそういうことかと納得してしまった。
昭和24年と言うと私はまだ生まれていないが会場はすでに元気に活動していたと思しき方々で満席であった。