実演鑑賞
満足度★★★
鑑賞日2021/10/14 (木) 18:00
初見のユニットだが、作・演出はベテランで、役者陣も元X-QUESTの塩崎こうせいを初めとしてベテランが多く、充実した作劇だった。
大阪の地下鉄1号線(現御堂筋線)心斎橋駅の勤務者と関連する人々の、サイパン陥落の日から大阪大空襲までを描く。大阪というところがミソで、戦争で苦しい中でも笑い飛ばそうとする感覚が、作品を暗くし過ぎない巧さだと思う。細かいエピソードもしっかり回収する脚本の巧みさや、電圧が安定しないことを照明の技術で示すなど、細かい所まで気を遣った作劇が見事。ただし、展開は戦争中とは思えない部分があり、一種のファンタジーとして観るべきかと思う。タイトルも意味があるのだが、あまり効いていない感じが惜しい。60分(換気休憩10分)60分の130分。