実演鑑賞
満足度★★★★
アンティークスさんの作品を拝見するのは2回目なので、そんなに語れるほどの者ではないのですが『内容をジックリ染み入らせて、やがてウルウル』そんな作風をイメージとして持っていたので、今回はちょっとビックリ。
※『やがてウルウル』の方は健在でした
「ある日見た坂道で」
BGMも含めて鉄拳さんのYouTubeを彷彿させる冒頭。
途中「あっ、これって!」と思わせる伏線を発見するも、突如夫婦間での男女入れ替わり騒動が勃発。
そんな夫婦宅に訪ねてくる人、人、
彼女等の会話から芽生えてくる違和感の真意を探るのに夢中、あれよあれよ、あっという間だったなぁという印象。
もうひとつの作品もそうですが、当たり前に思っていた事が、心許なく消え去ってしまう様なあやふやさに惑わされます。
「未来からの手紙」
結構攻めた作品、ガッツリな見応え感。
さらに中々に入り組んだ世界観の作品でもあったのですが、登場人物達、それぞれに置かれた立場から発せられる台詞の数々が構造を解き明かしている感じが特徴的。
決して説明的に走らない所にこだわりを感じます。
イメージが変わっていてビックリ。と最初に書きましたが、劇団としての幹の部分はそのままあり続けながらも、出演される役者さん達のキャラクター・持ち味を活かして枝葉のカタチを臨機応変に変えていき、だから自然と作風も・・・っていう事なのかも。
だとすると、次は、そのまた次は、どんな役者さんで、どんなカタチで仕上がってくるのか毎回楽しみな劇団さんではないかと思いました。