オペラ『さよなら、ドン・キホーテ!』 公演情報 オペラシアターこんにゃく座「オペラ『さよなら、ドン・キホーテ!』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★★

    ドイツ軍占領下の、多様な人々の動きに、LGBTの問題も絡めた、非常に見応えある「ドン・キホーテ」だった。ピアノの伴奏(服部真理子)がずっとつくが、音楽と場面の演技が、歌わないところでもよく噛み合っていた。ドイツ軍占領下のフランスが舞台で、ドンキホーテになりたい不登校の女の子ベルが主人公だと、見ているとわかってくる(一幕1場)。ベルは夜中、ロシナンテとサンチョの2頭の馬を連れて冒険の旅に出ようとしていると、逃げてきたユダヤ人少女サラを匿うことに(2場)。翌朝、呼びに来た女教師オードリーを、牧場の手伝いの青年、びっこのルイの助けで追っ払い、ベルとサラは「冒険の旅」を歌い、みんなを巻き込む(3場)。

    二幕、2時間35分(休憩15分こみ)

    Wキャストのうち青組を拝見。ベル役の沖まどかが、小さな体でエネルギッシュに動き回り、舞台を引っ張って、存在感抜群だった。サラ役飯野薫は可憐。オードリー役梅村博美はお硬い女教師が、二幕になると、キビキビした色気のあるダンスで魅せた。道化役のサンチョ冨山直人は絶品で、徴用に出されるのをごねるところは大いに笑わせた。相手やくロシナンテ大石哲史も、うらぶれたが誠実で人情ある老馬の風情がよく出ていた。

    ネタバレBOX

    二幕では、祭りのダンスパーティーからドイツ軍のレジスタンス狩り(一場)。サンチョを徴用に出す騒動から、ベルが不登校になったのはアウティングのせいというサラへの告白。オードリーのドイツ軍将校の女だった過去(2場)。学校に行くことを決意したベル、迎えに来たオードリーしかしドイツ軍が来て、ルイの密告でサラの存在がばれてしまう‥。悲しみを抑えながら、ベルが自分なりの冒険を歌うフィナーレへ。

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    2021/09/24 00:18

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