風に任せて 公演情報 劇団東俳「風に任せて」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    悪天候にも関わらず満席、人気のほどが窺える。交通の利便性、専用の劇場、多くのスタッフという条件に恵まれ、毎年 質の高い公演を上演している東俳。今回のテーマは「生きる」「自然・環境」「絆」といったところ。
    コロナ禍では、少人数、短時間の上演がトレンドかと思っていたが、劇場規模のわりにキャスト数は、シングル2名、ダブル(A・Bグループ各12名)、そしてspecial addearanceの新川優愛(TVで観るより背が高い-166㎝)さんの15名と多い。キャストは全員マウスシールドを着け、舞台と客席の間隔をあけ感染拡大防止に努めていた。また、スタッフはこんなに多くいるのかと驚いたが、ダブルキャストのうち出演しないチームキャストが場内案内等を手伝っており、その丁寧な対応に好印象。

    舞台は、山梨県の或る村-風穴村の寄合所。富士山の北西に位置する村は標高920メートル付近にあり、周囲も高い山に囲まれ、ライフラインも通っていない。生活するには相当不便な環境の筈だが、この地 特有の恵まれた自然によって村人達はあまり不便を感じず暮らしている。物語は或る夏の日、川の岸辺に倒れていた女性が助けられ、“風穴村”で過ごした七日間を描く。

    今まで観てきた東俳の作品は、少し謎めいた設定、そして何故といった疑問を解きほぐすように順々と展開していくというもの。この作品でも同様の手法で観客の関心を引き付け、最後に感動を呼ぶ。また村人1人ひとりの性格等の特徴は描き込まず、あくまで村が主体になり、助けられた女性個人と向き合う構図。そこに夫々の謎と嘘の意味が込められており、展開するにしたがい共有するような悩みが…。
    映画では子供や動物が出る作品には敵わないと言われるが、この物語でも転機と思われるシーンで子役が熱演。ずるい(冗談)と思ったが、パンフレットを見ると、東俳であるが、劇・若竹の公演でもあった(納得)。

    (上演時間2時間 途中休憩5分-換気)【Aチーム】
    本公演は第33回池袋演劇祭参加作品のため、☆評価は後日付。追記もする。

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    2021/09/20 11:59

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