おとうふ 公演情報 劇団道学先生「おとうふ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    5日、下北沢のOFFOFFシアターで上演された劇団道学先生公演『おとうふ』の木綿チームを観に出かけた。これは、知人の役者・もりちえが出演していた関係からである。1993年に中島淳彦によって書かれ上演されて以来、上演のたびに脚色の手が加わり、今回は菅沼岳による脚色による上演。初演と違う点は、登場人物が5人から8人に増えたことらしい。
    基本、「おんな三人の芝居」である。あるテレビ局の楽屋というか控え室における売れない役者というかエキストラのというか、そういう関係の女性3人による会話劇に、ADやら彼女たちの(元)夫やら刑事やらが出てきて、3人の会話に肉付けを加えていく。リーダー的ベテラン役者・田島真紀子(もりちえ)がシングルキャストで、残る2人のうち同じくベテランの林場由香里(山口智恵)と新人の柿本千恵美(塚本茉莉子)がダブルキャスト。男優陣も基本シングルキャストという布陣。
    舞台設定の関係からAD陣の出番も意外と多く、3人の会話に色々と絡んでくる。
    例えば、題名の『おとうふ』は、有名タレントに出すはずだった弁当をADが間違えて彼女たちのところに運び、3人がそれを食べる。弁当のおかずの中に高野豆腐が入っていて、その味付けが濃いという話になっていく。これは味付けだけでなく、3人の人生が濃いと言うことに関わってくる重要な点だ。
    さらに、AD2人が柿本の恋人で自殺した橋詰高志と偶然関わり合いがあったこと。
    その橋詰の自殺現場に柿本がいたことも衝撃的な告白で、この舞台の締めくくる動機となっている。
    上演時間約1時間45分というのは、妥当な長さだろう。

    それにしても、中心となる女優3人の熱演が光った。ほとんど舞台に出っぱなし。良い芝居を観せてもらった。

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    2021/09/12 19:03

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