実演鑑賞
満足度★★★★★
優れた作品のライブに立ち会う悦びが序盤から血流になって体を巡った。戯曲の良さとこれを料理した演劇アンサンブルの攻めた演出に深く納得(時々演出イスに座る三木元太の『クラカチット』の鮮やかさもまだ記憶に新しい)。
二人芝居のダブルキャスト組合せ4通り(黒子的役割は該当でない方が顔の装飾をして行う)、いずれも2011~2013入団の中堅男優。他の組も観たい(無理だが)。
タージマハル建設は歴史上存在した点だが、人の寄り付かない場所での二人の衛兵が職務の合間の暇つぶしに交わされる会話の中に飛行機やロケット、タイムマシンといった現代のアイテムに相当する代物が(空想上の発明品として)登場し、それだけで現代性を帯びる。世界一美しい宮殿タージマハルを作った者二万人の処遇について、王から下されたのは「二度と同じものを作らせない」理由で職人らの両手を切り落とす命令であった。・・