父と暮せば 公演情報 こまつ座「父と暮せば」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ネタばれ

    ネタバレBOX

    まつ座の『父と暮らせば』を観劇。

    広島原発で父を失い、途方に暮れる娘。
    後遺症を患い、絶望している娘を元気づけようと父親が亡霊になって現れ、世話を焼くのであった…。

    テーマの重さを微塵も感じさせない軽い感じの笑いや会話の節々から、被害を受けた人びと、被爆国の我々を少しづつ恐怖に陥れいく。
    原発の恐怖をいかに世に知らしめるか?と問いかける父親に対して、娘は国家に対して恐怖に慄き、生き
    残ってしまった己に懺悔に慄きながらも進んでいく。
    原発の恐怖を知らない世代は、いかに彼女と同じように向き合っていけるかを考えなければいけない。
    井上ひさしの戯曲は、演出家が変わろうが変わるまいが同じ描き方になってしまうのが特徴であり難点でもあるが、作品の見応えと何かを背負わされて劇場を後にさせてくれるのは間違いない。
    こまつ座の公演は、一生に一度ぐらいは観なければいけないだろう。

    注:こまつ座は、井上ひさしの戯曲のみ公演する劇団。

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    2021/05/28 11:35

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