実演鑑賞
満足度★★★
第一幕70分休憩25分第二幕105分。
マキノノゾミ氏の脚本に期待し、堤幸彦氏の演出に不安を覚え・・・、演劇と云うより舞台ショー的な感じ。背景のプロジェクションマッピングが凄まじいのだが、慣れてくると安っぽく感じる人間の不思議。全ては使い方とセンス、効果と言い訳の違い。
上川隆也氏の柳生十兵衛は意外にも千葉ちゃん調。勿論松平健氏の但馬守は素晴らしかった。荒木又十郎役の木村達成氏はヴィジュアル系バンドマン的に病んでいてカッコ良い。
石川賢版の漫画っぽい設定に『帝都物語』のエッセンスを加えた風味。
宮本武蔵の独り歌舞伎から十兵衛のキャラまでかなりコメディ調な展開が続く。核になるこの世への無念、未練が表現出来ていない勿体無さ。
『魔界転生』にはかなり思い入れがあるので、ついつい観てはガッカリする。深作欣二の映画と石川賢の漫画以外は何か根本的に違う気がする。永井豪の『デビルマン』関連と同じで、見ない方が良いと判っているのに見てしまう。そんな人間はきっと日本にいっぱいいるのではないか?
ラストの全員でのダンスは最高だった。