実演鑑賞
満足度★★★★
鑑賞日2021/05/20 (木) 19:00
今敏監督の2003年アニメを舞台化。面白かった。
クリスマスイブの日に捨て子を見つけた3人のホームレス、元ドラッグ・クイーンのハナ(松岡昌宏)・自称元競輪選手のギンちゃん(マキタスポーツ)・家出娘のミユキ(夏子)が、わずかな手掛かりを追って、赤ん坊の親を探して、東京をかけ巡る一種のロードムービー的な展開。それぞれの場面が面白く、やや誇張もあるものの、最後はお約束的にハッピーに終わり、気持ちよくエンディングを迎えられるのがいい。久々に新国立劇場での芝居が観たくて行ったのだが、劇場に入って元TOKIOの松岡が出ていることに気づく。松岡の活躍もいいのだが、これが初舞台のマキタスポーツも芸能歴が長く存在感がしっかりあり、若い夏子は芸劇の「赤鬼」でヒロインの「あの女」を演じたときと同じく、勢いを感じさせてくれる。その他の役を他の役者が何役も演じ分けるのだが、春海四方の存在感が独特だった。ダイナミックな舞台美術も充分に見ごたえがある。