実演鑑賞
満足度★★★
11日火曜日、東京・中野のNakano fで上演された東京ノ温度第十四回公演『ころぬのこと おうたむ』を観てきた。これは、知人の役者・水野以津美が出演していた関係からである。思えば、一番最初に水野以津美の役者としての姿を観たのが東京ノ温度の公演であった。
この作品は上映時間約60分で、コロナが流行しているさなか、父親が生前遺言状を書いたことがきっかけで起こる三人娘の動揺というか心に起こったさざ波を、弁護士や長女の夫も巻き込んで進んでいくというもの。水野以津美はその長女役であった。
舞台は三人娘の一人の友人がバイトしている喫茶店。三人娘がそれぞれ資格の異なる役柄を上手く演じていた。ただ、前回の公演でもそうだったのだが役者がマスクをしているので表情がよく分からない。声と身振りで演じている内容を理解しなくてはならないのがちょっと苦痛。体調管理を充分にし、観客との距離をしっかり取っての公演ならマスクなしでも可能ではないだろうか。
なお、当日は本編上演後にやく15分の『ころぬのころに』も上演されたが、頭の中は本編のことで一杯。この『ころぬのころに』の印象が薄かった。終わり方がちょっと中途半端だなぁと言う印象だけが残った。