カメレオンズ・リップ【5月2日~4日大阪公演中止】 公演情報 KERA CROSS 「カメレオンズ・リップ【5月2日~4日大阪公演中止】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    ケラが「黒い三谷幸喜」と言われる理由が、初めてよくわかった。このケラクロスのシリーズでも、殺人が平然とこんなにたくさん起きる芝居はない。「グッドバイ」は元プレイボーイと女たちが和解するハッピーエンドだし、「フローズン・ビーチ」だって、昔の恨みで人を窓から突き落としたりしても、実際には死なないでまたでてくる。今回は、そこに行くと、乾いた悪意、ドライな犯行が後半、次々起きて、驚いた。亡霊が部屋の明かりや家具を動かすオカルト・シーンも楽しかった。
    それぞれの登場人物の関係の謎や、いくつも作った伏線を最後はきちんと回収しているのはさすがである。

    俳優たちがよくて、見ていて飽きない。黄色い声でオーバーに語る野口かおる(シャンプー)は犬山イヌコみたいにコミカルだし、芝居上手の渋い岡本健一(弁護士のナイフ)はもちろん、その愛人(?)のファーストサマーウイカ(ガラ)は、村岡希美のようおかしみがあった。姉とエレンデイラ役の生駒里奈は可憐で緒川たまきのよう。ケラのナイロンの役者にあて書きした雰囲気で演じているのかと思ったら、全く違った。この戯曲はそもそも外部向けに書かれたもので、17年前の初演メンバーも犬山がガラをやった(らしい)だけで、ほかは全然別の役者。失礼しました。

    ネタバレBOX

    コロナのこのご時世なのに、シアタークリエの大劇場が満席。女性客が多いのはもちろんだが、カーテンコールで前方席の女性たちがこぞってスタンディング・オベーションをしていた。ジャニーズでもないのに、ストレート・プレイでは珍しい。先日見たジャニーズの加藤シゲアキ主演の「モダンボーイズ」では立っての拍手はほとんどなかったので、おやっと思った。今回はそれほど、出来の良い芝居だったのだろう。

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    2021/04/16 11:43

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