ボイスドラマ版 四部構成 『夢の肉弾三勇士』 公演情報 七ツ寺企画「ボイスドラマ版 四部構成 『夢の肉弾三勇士』」の観たい!クチコミとコメント

  • 期待度♪♪♪♪♪

    耳で観るお芝居。ユニークな企画。流山児祥の劇作なるものがあったとは知らなかったが、原作通りにはやれないという事らしい。「作家」と呼ばれる劇作家なら「印刷可能」な推敲をする事だろうが氏はギシギシ鳴る板の上でミンミンと泣いて死ぬだけの「舞台」に2時間の生命を保証せしめる目的のみで紙に文字を書き連ねたのだろう・・なんて、氏の風貌からまた勝手な想像をする。
    それにしても何故「ラジオ」という媒体は真っ当であり続けられるのだろう(「言葉」に関する限りTVという媒体の質の低さは目も当てられない惨状であると思う)。視覚を満足させない声だけの媒体は一見ストイックだが聴いてみると心地よい。視覚情報なしで生きる世界がもし可能なら(実際は視覚障害者は実生活では支援を必要とする)、夢に近いものではないか。
    瞑想が静かに流行っているという。。とある厳しい瞑想プログラムでは、「感覚する自分」を、たとえその感覚が痛みや不快、疲れといったものであっても客観視する「目」を持つに至るとか。この達観は、生命の危機さえも客観視し、傍観するのか?と疑問が挟まれそうだが(落語小噺に「ものぐさ親子が火を消すのを面倒がって焼け死んだ」てぇのがあった)、そこで瞑想挑戦者が発見するのは、人が感覚する苦痛が如何に生命や健康を脅かす外界からの刺激よりも、内側から生じるものが多いか、であるという。
    何の話だ・・・そうだ聴覚の話。人の感覚を眩惑する視覚を閉ざし、聴覚のみを動員する事で、言葉そのものへの集中力、声色や発話者の「構え」を感知する精度も高まるようである。
    まあとにかく楽しみ。名古屋演劇圏の産品だし。

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    2021/04/01 00:22

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