吉祥寺ダンスリライト vol.2 公演情報 公益財団法人武蔵野文化事業団 吉祥寺シアター「吉祥寺ダンスリライト vol.2」の観てきた!クチコミとコメント

  • 実演鑑賞

    満足度★★★★

    横文字の耳慣れない企画であるが参加グループの名前に食指が動き、特に観たかった妖精大図鑑の出るAプログラムを観劇。
    トークによれば吉祥寺シアターが主催する「リライト」の狙いは若者の作品披露機会の提供、さらに第2弾となる今回は総合プロデューサー北尾亘の振付作品を公募の若手ダンサーが踊る演目を加え、振付師との作品製作の機会(ダンスカンパニー所属しない/できないダンサーには貴重)も提供の由。A・B各プログラム3演目の一つとしてA・B2チームが踊った。この作品が最も舞踊らしい舞踊作品。数名の若者が溌剌と登場、動体の緩急と姿態の毅然とした美しさ、アンサンブルの充実、コミカルさシュールさが止まらないという感じで。幾つかの相(場面)の移り変りもダイナミックで質の高い舞台であった。
    続く2演目は、企画側がオファーした若手、浜田純平と妖精大図鑑。
    前者は舞踊の既成概念(自体も更新されてるが)拡張を担う部類、意表をつく展開のある変ダンス、というか出し物。一人で作るためか主観の強さが良くも悪くも横溢、妙に長い場面(ここそんな長くなくてよくね?みたいな)があったりだがそれも含めて予測を裏切り続けたパフォーマンス。
    休憩を挟んだ後者はより演劇的で、ストーリーがあり、その「語り」に身体表現、踊りが組み込まれる。ノリよくギャグありコメディ色強めだが、出演者(女4人男1人)個々の、またグループでの舞踊力がストーリー叙述の中に実に効果的なだけでなく、「<ダンス>を探す旅」がのっけに迷い込んだスーパーという世界が具象世界から迷走の中で抽象世界へ、シュールから芸術に昇華する瞬間を垣間見せる(計算による主産物でなく「面白い」を追求した結果の副産物に見える)。

    休暇込みで各演目30~40分のそこそこ長い充実した公演。ゲスト岩淵貞太と大図鑑3名とのトークにて、ショーケースとしては持ち時間が長いのは劇場的に今後単独公演を見据えた企画だという。

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    2021/03/26 05:26

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