グレーのこと– 2021ver. – 公演情報 ONEOR8「グレーのこと– 2021ver. –」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    初日と19日を観劇。初日カーテンコールに感激。どれ程の恐怖の中で初日を迎えられたのかを感じ痺れた。素晴らしい作品を届けてくれたキャストとスタッフの皆さんに敬意と感謝を評したい。
    再演に適う作品を、しっかりcovid-19のver.2021にカスタマイズし、社会と地続きの作品として提示した。
    スタイリッシュな白と黒の衣装。それはまるで善と悪。相反する両者の評価は、視点の変化一つでひっくり返るオセロゲーム。世の中にはクリアに二分できるモノは少ない。寧ろその間で両者をミックスしたグレーゾーンばかり。多種多様な考えと関わり。その中でどうやって生きていくのか。何に耳を塞ぎ、何に耳を傾けるのか。もしもあの時…が連続するのが人生。人生を一度だけやり直せるなら何処からにしようか。
    羽田美智子さんがとにかく美しい。それを観ているだけで十分に満足できるのだけれど、彼女の見つめ逸らし宙を彷徨わせる視線が雄弁で目が離せない。
    そして、作品に彩りを加えるのが伊藤俊輔さん。吃音と口籠る可笑しなキャラクターのクオリティーは正に芸術であり、ある種の風格さえも感じる。コレを楽しみにONEOR8を観る観客は少なくない。劇団の一つのカラーとして確立したように思う。たくさんの人に観て欲しい。

    ネタバレBOX

    船頭が多い…は、今の自分への助言としてあまりにもタイムリーで震えた。
    金子翠さん。演劇に出てくる金子…は、大抵残念な人物だったから、この人が奥さんなら…という妄想を楽しんだ。

    0

    2021/01/20 03:15

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大