東京原子核クラブ 公演情報 アイオーン / ぴあ / オフィス・マキノ「東京原子核クラブ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    コメディのふりをしたホンモノの演劇がココにある。大笑いする。そして泣かされる。舞台は昭和7年、東大近く本郷の下宿「平和館」。名は体を表すと言うが、まさにそれで、作品の根幹を表す。過去は変えられない。学者が知り得た知識もなくすことができない。過ちを無かったことにはできない。傷つき調子っぱずれになったピアノが、調子っぱずれの世界のよう。それは、別れを告げることができない別れの異常性と同じだ。この素晴らしい演劇が、自粛を強いられる異常な世界に負けることなく、たくさんの人に届いて欲しい。最後に…文学座の若手、平体まひろさんの燦めきを記しておきたい。当時の女性の生き辛さ、その悲しみを纏う。彼女が佇む僅かな時間に美しいロマンスが匂い立ち、その燦めきが闇に溶けていく。胸が締め付けられた。

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    2021/01/12 02:21

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