満足度★★★★★
鑑賞日2020/09/13 (日) 14:00
劇中で自ら何度も言ったとおり、ヴァホフは平静であった。何度も揺れ動きながら、平静に理性的に言葉を紡ぎ、その上で自分たちの罪について人々に問う。閉じ込められていた間のことを語る時より助けられてからのことを語る様子に胸が痛む。そしてこれは罪ではなく愛の物語なのだと、改めて感じられた。
ときおり、加藤健一氏の語り口に似ている、と思ったけど、それはたぶん親子だからではなく演出家だから、だった気がする。演出家が俳優の場合にはままあることだ。(残念ながら加藤健一氏の『審判』は拝見していない。他の作品で拝見した印象である。双方をご覧になった方の感想を伺ってみたい気がする)