てにあまる 公演情報 ホリプロ「てにあまる」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    藤原竜也の仕事と家族と過去においつめられて、次第に常軌を逸していく演技が圧巻だった。彼の、異常心理で目のすわった役はピカイチ。柄本明は食えないオヤジを飄々とやっていた。このふたりがぶつかるシーソーゲームが軸の芝居だった。さらに佐久間由衣(藤原の妻役)と柄本の対決も見応えあった。佐久間が理性と常識を掲げて「(長男を虐待死させたことに)反省はないんですか?」とつめより、柄本が平然と「ないね」と答える。柄本の「学級会の外にも世界はある」という乾いたニヒリズムが非常に説得力があった。
    1時間40分とコンパクトにまとまっている。

    ネタバレBOX

    藤原が、父に反発、糾弾しつつ、実は自分も父と同じように娘を虐待し、妻をいびっている。この二重高層がだんだん見えてくるのも面白かった。さらに母親が死んだ長男をずっと愛し、次男の藤原を「あんたは父親にそっくりだから」と愛さなかったことも。これは(よくあるトラウマだが)辛いだろうなあと思った。

    藤原が凶行に走るのはまったく意外だった。その驚きがショックでいいとも言えるし、唐突で、そこまでの必然性を描けていないとも言える。「朝日」の劇評にもあったが、最後の父・柄本にアプリが不気味に迫るのは、中途半端。全てが息子・藤原の仕掛けた復讐だった、となれば、最後のどんでん返しなのだろうが、そこまでのカタルシスはない。

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    2020/12/28 10:56

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