満足度★★★★★
いやぁ好きだったし面白かった!
最近特にほうぼうに良いよって触れ回っている推し作家大石晟雄さんの本はやっぱり素晴らしいなと
あらすじだけだったら凄いありふれた筋なのに
対話と会話と感情を組み合わせるとこんなに笑えて泣けるのかと
「風船割り放題」
シチュエーションコメディのような導入から
見えていたものや伝わっていたものがまるでぐるんとひっくり返されてしまって
さみしさの本質をちょっと浴びせられた気がした
一緒にいるってことには理由があるし
それは必ずしも良いものとは限らない
でも一人はさみしい
「あなたが窓際にいると私には背中がみえる」
背景にある物語はけっこう実はどうでもよくて
そこにいる二人の二人だけの物語なんだよなと
何気ないやりとりが全部現実味があって
ON・OFFと張りと緩みで
そういった作品というものの楽しさを味あわせてくれるなあと
「晴れたよって言われても」
あぁこれは特に好きだった
凄い泣いてしまった
大丈夫じゃなくても大丈夫なんだよって言ってやりたかった
誰かがいなくなるってことはそれだけのことなんだよ
でも僕は生きているしでも死ぬかもしれないし
大丈夫だって言ってもらいたい