満足度★★★★
鑑賞日2020/03/11 (水)
11日18時回の大楽(2時間強)を拝見。
男女の間に生じたキリキリとした摩擦音がいつしか耳を覆うばかりとなった『麻酔みたいな』
万事、事なかれ主義と自己主張とでドタドタしているうちに社会は悪しき方向に流れていく『あたらしいニュース』
男と妻・愛人との三角関係がズルズルと続いていきながらも奇妙な調和を形成していく、公演名の『優しい顔ぶれ』…
泥濘に足を踏み入れてしまったかのような、名状し難い、でも、そんな泥濘の中であがく人々に注ぐ、作者の視線の優しさに感じ入った2時間15分。
それにしても、3作共に、あの会話の間の置き方とか・迷走ぶりとか・逆走ぶりとか…自分にとっては、普段なかなか出逢わないタイプの演劇だった(関西系ラジオ局の深夜放送のテイスト、かなぁ)。また体験してみたいな、と一晩経った今も願い続ける、奇妙な味わいの作品だった。
最後に蛇足だが、いつもはギュウギュウ詰めの客席が、新型コロナウイルス対策として、席間にゆとりを持たせてあって、実にリラックスして観劇できた。
普段もこうだといいんだけどなぁw