THE STORIES 公演情報 東京ストーリーテラー「THE STORIES」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    鑑賞日2020/03/07 (土) 19:00

     以前「三篇の意外な結末」「三篇の様々な結末」として朗読劇として上演した作品から計4つ。新作らしきが「魂呼の館」「枷」。2回に分けて計6作上演。通し券で6000円也。(7日夜と8日昼を観劇)
     すでに鑑賞済みの4作品については、「杉山さん」「システム」が秀逸だったことを記憶しており、上演と同時にすぐに話を思い出した。ただ、2度目ということなのか、どうも前回の感動が蘇ってこない。朗読劇とはいえ、演者が違えば印象も変わると踏んだのだけれど、何か薄まった感もあり。これは、朗読劇だからなのだろうか。舞台装置や衣装、所作の違いがないと変化を感じないのか、そうなると、単に物語の面白さのみが提示されるので、演出の違いがあっても、それをうまく観客が捉えられないのか。
     「システム」は設定としては、それほど目新しくない。神の配剤に関わらず予定外の事が起きてしまい、それを修正しようとする死神らしき人物とバスの乗客の物語。しかし、これを修正しようとする上での手続きを「システム」と名付けたことが面白い。なぜ「システム」と呼ばれるのか、「システム」という語感から受けるイメージと、実際の手続きのアナログチックなやりとりのとギャップ。そのあたりを、もっと掘り込んだら、結構面白い脚本になるのではないか、と思う。もちろん、乗客それぞれの背景の描き方次第もあるだろうけれど。
     「杉山さん」良い話だ。でも、それ以上に捻りはできないなあ。
     「便乗誘拐」うまい仕組みの話だけれど、実際の犯人の性格の描きこみがたりないので、ちょっと拍子抜け。「便乗」の意味が、なるほどね。と思うけれど→ネタバレ
     「枷」はオチがよいですね。仕組んだ男の仕事が、なるほどと思わせるものでした。
     「魂呼の館」は、やりたいことは判るのだけれど、今一、オチが解りづらい。
     「ジイジお願い」は、途中から話が読めてしまう難あり。
     前2回の期待を抱えていったのだけれど、朗読劇ということとチケット代とのバランスを考えると、今2つでしたね。
     この状況での上演は、いろいろと大変でしたでしょうけれど

    ネタバレBOX

    「便乗誘拐」それでも、誘拐などという犯罪に手を染めるよりも(これ重罪だし)、盗聴していたインサイダー取引の情報を使って儲けた方が、はるかに安全で手堅いと思うけれどなあ。なお、空き巣の挿話はどういう意味だったのだろう、単に刑事がアパートに来て驚くというためだけ?

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    2020/03/09 12:53

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