誰にも知られず死ぬ朝 公演情報 劇団た組「誰にも知られず死ぬ朝」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    不老不死の主人公を取り巻くある家族の年代記。『亜人』や『無限の住人』的に死んでも死んでも再生してしまう村川絵梨さん演じる美しい女。人を好きにならないように何百年(?)も生きてきたのだが、平原テツ氏演じる男を愛し結婚してしまう。男の兄の一家とのエピソードと二人の出逢いから愛し合うまでをコラージュする前半。
    半円系のコロッセオはかなり観易い。イメージと異なり、凄く静かな芝居。登場人物が『○○歳くらいです』と自分達の設定を各々説明してくれる。開幕の安達祐実さんが13歳設定なのだが、本当にそう見えるのが怖い。彼女こそが不老不死なのでは。

    ネタバレBOX

    ①安達祐実さん13歳
    ②安達祐実さん23歳?
    ③安達祐実さん41歳?
    『タイトル』

    中嶋朋子さんが眼鏡などを変え、年代に応じて演じ分けているのが伝わった。『止められるか、俺たちを』で荒井晴彦を怪演した藤原季節氏は『た組』がよく似合う。ゴム風船を吹いて割り、中に仕込まれていた紙吹雪の散乱で反吐を表現。『あしたのジョー2』的なアイディアもの。
    広い舞台、演者の位置によって台詞が聴き取れなくなるなど、静かな展開に客席の居眠り率はかなり高かった。
    旦那の平原テツ氏が亡くなり、村川絵梨さんは後を追おうと包丁で自らの腹部を切り裂き、大量の腸(赤い紐で表現)を引き摺り出す。だが死ねない。そこに安達祐実さんが託されていた遺書を渡しに来る。それを読む村川絵梨さんと無免許で車を走らせていた(ラジコンで表現)藤原季節氏の事故がクロスフェードして幕。死ねない女と不意に死を受ける男の対比。
    設定が雑でリアリティーがなく、ファンタジーとしてもバランスが悪い。安達祐実さん視点で村川絵梨さんの人生を語った方が良かった。
    『ぼくのエリ 200歳の少女』なんかを思い出した。

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    2020/02/23 21:04

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