満足度★★★★
無時代・無国籍風仕立て
ジョン・フレッチャーとウィリアム・シェイクスピアの合作とされる『二人の貴公子』を、無時代・無国籍風に仕立て、中近東風の衣装でありながら主要人物の武器が日本刀(兵士たちはカービン銃)だったりするものの、第一幕は原典(ごく大まかなあらすじしか知らないが)に比較的忠実、一方、第二幕はかなりメッセージ性が濃くアレンジされた印象。
主演トリオの一角、黒木メイサは王女の気高さと強さ(特に終盤)の表現がとても良く、まだ経験が浅いにもかかわらず中堅(ベテランか?)歌舞伎役者2人に引けを取らない好演(どころか名演?)であることは認めるけれど、苦手意識を克服するには至らず。
また、目当ての一方である南沢奈央は予想外の大役で、しかも初舞台とは思えないほど堂々としており今後の期待大。
もう一方の目当てであった馬渕英俚可はある意味ハマリ役的なポジション(笑)なこともあり、いつもながら見事。