Dear...私様 公演情報 グワィニャオン「Dear...私様」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    千穐楽観劇。
    人の死は、その人の記憶が無くなった時に本当の意味での”死”である と聞いたことがある。そして、何故かこの公演は”デゾンデートル”という言葉を思い出す。
    物語は、昭和という時代背景、東京都八王子市という都心とは少し違う街、そこで暮らす1人の男の記憶というか心の彷徨、そして邂逅劇といったもの。
    再々演ということだが、初演は観逃したが再演は観ることができた。その再演で「グリーンフェスタ2014 BIGTREETHEATER賞」を受賞しており、まさに劇団の代表作である。改めて40回記念公演として観たが、昭和(設定)から令和へと時代は変わったが、良い作品は時代を超えてもやはり素晴らしい。公演スケジュールを見ると、全公演回とも完売で、自分が観た千穐楽は増席するほどの盛況ぶりだ。
    そんな素晴らしい公演であるが、1つ気になったことが…。
    (上演時間2時間5分)後日追記

    ネタバレBOX

    主人公 並木秀生(少年・青年・中年期を3人の役者で演じ分け)の実両親は、彼を残して自殺した。その原因は借金苦のようであるが、その取り立てを行っていたのが育ての親ではなかったんだろうな、という疑問である。実親の死と元ヤクザの育ての親との間に因果関係があると物語の根幹に関わるような気がするため。終演後、主宰で脚本・演出、そして伸郎おじさん役で出演した西村太佑氏と話をした時、聞こうかと思ったが躊躇してしまった。たぶん、そんなことはないという否定の言葉が返ってきただろう。物語の背景は昭和50年代、その頃は暴利のサラ金(闇金融)による被害が多発し、借金取立てには暴力団関係者が多くいたと聞く。昭和53(1978)年に全国サラ金問題対策協議会が発足するなど大きな社会問題になっていた。因みに舞台セットに電柱があり、そこに庶民金融 山上商事の看板を貼り付けるなど細かいところまで観せる。

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    2019/12/01 19:32

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